Gustavsberg Terra
Stig Lindberg が手掛けた Gustavsberg の Terra は、大胆にデザインされたブラックのペイントが、大人の雰囲気を感じさせる作品です。実際に手にしたときに初めて気づかされる刷毛目のラインが、シックでありながら固すぎない大人のゆとりを感じさせます。これこそが Stig Lindberg が Terra に秘めた、リンドベリマジックなのではないのでしょうか。
わずか2年の生産期間
1972-1974年の2年と生産期間は短く、生産数もわずかだったようです。希少価値のある作品で、あまり目にすることが少ないためか、知名度も少なく、リンドベリファンでも愛着を持って所有している方の声を耳にしたことはありません。
個人的には大好きな作品で、Stig Lindberg の軌跡を語る上で、必要不可欠な作品のひとつだと考えているのですが、みなさんはどう思いますか?
刷毛目
刷毛目とは堅い刷毛で一気に塗り上げる加飾法のこと。Terra の大部分を占めるブラックと、縁を飾るブラウンのラインは、この刷毛目を用いて表現されています。ハンドペイントのため個体差があり、一つ一つが少しづつ違った表情を楽しめます。
我が家の Terra のソーサーは、色が薄めなので刷毛目がわかりやすく、その迷いのない一筆描きをしっかりと確認することができます。
異彩を放つ存在
当時の Gustavsberg は、ハンドペイントで製造された食器が多く、そのため華やかで彩りのある絵柄やパターンが印象的で、Stig Lindberg の食器もまた、華やかな作品が多く発表されています。多くの Gustavsberg のアートピースの中でも Terra のシンプルな佇まいは非常に珍しく、異彩を放つ存在です。
絵の才能に満ち溢れた Stig Lindberg の作品の中でも Terra は、名作 Spisa Ribb と同様シンプルで、彼のデザインの幅を証明する作品の一つだと私は考えています。
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Gustavsberg Terra
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